ホーム > Webビジネス戦略レビュー > 【新時代のネットビジネス戦略 vol.1】 ヴァーティカルECの時代

Webビジネス戦略レビュー

WEB BUISINESS STRATEGY REVIEW

【新時代のネットビジネス戦略 vol.1】
ヴァーティカルECの時代

Google+
筆者近影

宮崎 晴人(ハルデザインコンサルティング株式会社 取締役会長)

2011/09/02

ECビジネスが躍進しています。
経済産業省によると、2010年のEC市場は、BtoCが前年比16.3%増の7兆7880億円、BtoBが同28.6%増の168兆5170億円で、ともに順調な拡大を見せています。景気低迷が続く国内産業の中で、稀に見る2ケタ拡大を続ける分野です。それを象徴するかのように、これまで楽天以外は時価総額が100億円以下であったEC企業の中で、後発にもかかわらず、アパレル専門ECを行うZOZOTOWNが2000億円以上の時価総額を付ける状況となっています。

時代は、総合ショッピングモール型の「ホリゾンタルEC」から、専門店型の「ヴァーティカルEC」へとパワーバランスが移り変わろうとしています。
今回は、国内で異例な躍進が続く、ヴァーティカルECについて考えてみます。


ホリゾンタルEC。
つまり、商品カテゴリーにとらわれず販売する総合型ECビジネスのことです。この分野では、ネットショッピングモール運営の楽天が一人勝ちを続けています。
一方、ヴァーティカルECは、商品カテゴリーにこだわったEC、つまり専門型のショップのことです。この分野では、先のZOZOTOWNが、楽天の牙城を崩すという快挙を成し遂げ、現在も拡大を続けています。

なぜ、今になってECが脚光を浴びているのか?
それは、端的に言って、まだ伸びしろが十分あるからです。そして多くの人が、この事実に気がついていないのです。
世界の主要国におけるEC化率(実小売経済におけるECの割合)の平均は4%。一方、日本のEC化率は2.5%に留まっています。日本経済に勢いがないとは言っても、世界3位に入るこの経済大国が、世界平均よりも低いEC化率であると言うことは、時間の問題で4%に到達することを示しています。つまり、伸びしろがあるのです。

さらに、細かく商品カテゴリー別に見て行くと、先のZOZOTOWNがいる衣料*アクセサリー小売分野のEC化率は、わずか0.88%。ほとんど手つかずの、ガラ空きの市場だったのです。国内ファッション産業が9兆円市場ですから、その伸びしろたるや凄まじい市場規模です。
先日、ある大手ネット企業の幹部に会ったところ
「アパレルECは試着ができないから、業界ではタブーだと思っていた。しかし、ここまでZOZOが躍進するのを見ると、ただ空いていた市場だったと言える」
と話していました。

この一大ブームは、海外のプレイヤーをも巻き込んで、ネットファッション市場の争奪戦となっています。
アマゾンの姉妹サイト「javari」は、靴を中心としたファッションアイテムを販売。ドイツのファンドが後押しするロコンドも、日本のZapposを目指すべく、同分野で拡大をしています。

そしてこの夏、中国の最大手バッグ通販ブランド『Mbaobao(エムバオバオ)』が日本に上陸。先の経済産業省のレポートでは「日中間の"越境"ECは、2020年までに1兆2600億円と、どの主要国よりも拡大し、国内産業の振興を図る上で不可欠」と述べられています。
このMbaobaoのCEO(最高経営責任者)に、弊社の前代表である宮崎晴人が就任。
シリコンバレーVCで世界5位のDCM社と、レノボグループのファンドチームらの支援を得て、国内バッグのファストファッション市場を押さえるべく展開中です。
http://www.mbaobao.co.jp/

このように、不透明と言われる日本市場にも、まだ伸びしろがある分野が存在しています。今後のネットビジネスにおける当面のブームは、このヴァーティカルECであると言えるでしょう。

READ MORE

美白生活 2015年10月オープン あなたのシミのお悩み解決します。

MEMBERSHIP

Webビジネス戦略レビュー会員

メールアドレスをご登録いただくと、最新のWebビジネス戦略レビューをメールでお知らせするサービスです。

お名前

メールアドレス

MOST VIEWED

【経営課題とブランド戦略vol.2】
ルイ・ヴィトンのブランド戦略に学ぶ(前編)- 商品の価値を高めるには -

【IT時代のブランド戦略 vol.02】
スターバックスのブランド戦略がこれからも勝ち続ける理由

【ブランド戦略の威力 vol.14】
H&Mのブランド戦略

【経営課題とブランド戦略 vol.3】
ルイ・ヴィトンのブランド戦略に学ぶ(後編)- 商品の価値を高めるには -

【IT時代のブランド戦略 vol.05】
日本酒「獺祭(だっさい)」のブランド戦略

【ブランド戦略の威力 vol.11】
なぜスターバックスは減速し始めたのか

【経営課題とブランド戦略 vol.6】
後発企業でも勝てるポジショニング戦略

30兆円の巨大市場、米国住宅リフォーム業界を狙う「Houzz」

【IT時代のブランド戦略 vol.06】
H&MとユニクロはUS市場を取れるか

実物の法律書類をオープンソースにしてしまう、法律業界の革命児Docracy

INDEX

教育・研究機関

公的機関

ファッション業界

フード業界

旅行業界

自動車業界

IT・家電業界

ネット業界

金融業界

健康・スポーツ業界

医療

海外事例

Webビジネス戦略理論

ブランド戦略理論

Keywords

ブランド戦略用語解説

▲ページトップへ