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【新時代のブランド戦略 vol.7】
ソーシャルメディア・ブランディング

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筆者近影

宮崎 晴人(ハルデザインコンサルティング株式会社 取締役会長)

2010/12/16

ソーシャルメディアを使った新しいブランディング手法に注目が集まっています。
TVや雑誌など従来型メディアと、ネットメディアを連動させたコミュニケーションがブランド戦略の主流となりつつある現在、mixiやtwitter、Facebookを使いこなすことが企業にとって重要な課題になっています。一方、ソーシャルメディアの世界では、『社会性』が企業に求められるため、これまでのようなビジネスを前面に出した戦略では、古い企業体質を露呈することになり、逆に反感を買う危険性もあります。
企業は新しいコミュニケーション手法とどう向き合えるのか。
今回は、ソーシャルメディアを使ったブランド戦略について考えたいと思います。


ジェネレーション"I"(Generation "I")。
これは、ネット・コミュニケーションを前提とした環境で育った、新しい世代の呼称です。このジェネレーション"I"が社会の主体となった時、私たちの文明は大きく変わると言われています。そして、この文明の変化は、彼らの親世代を先駆けとして既に始まっています。
mixiやtwitterの国内会員数は、既にそれぞれ数千万人。ネット世界の巨人であるGoogleが対抗心を燃やすFacebookの会員数も世界で5億人と、順調に拡大を遂げています。もはやマーケットとして無視できない存在となった、ソーシャルメディア。ジェネレーション"I"の時代には、このソーシャルメディアこそが最大の市場であり、広告業界をはじめ、そのクライアントである大手企業も、新しいブランディング手法への適応を迫られています。

ソーシャルメディアがなぜここまで力を持つようになったのか。
従来、ブランディングと言えば、TVCMやタイアップ記事を軸とした『広告戦略』が中心をなしていました。特にTVCMは、認知という意味でのチャネルとして絶大の威力を発揮し、現在もある程度の効果は認められています。
しかし問題は、現在の消費者はTVCMで見た商品を、まずはソーシャルメディアを通じて、他の人の評判を調べた上で購入します。消費者行動の導線が変わってしまったのです。これが意味することは、従来メディアを利用したブランディグに何億円という莫大な投資をしても、ソーシャルメディアでその商品が不評であれば、その投資は無駄になるということです。これは、広告主と広告会社、双方にとって非常に厳しい審判となります。

また、仮に商品が安くて良いものでも、それを売る企業が不評では、結果は同じです。
ソーシャルメディアでは、ユーザーが主導権を持っています。従来の広告戦略のように、企業はお金で影響力を買うことはできません。力任せのブランディングは通用しないのです。
それゆえに、企業には『社会性』が求められます。社会性とは、その企業が本当に社会にとって必要な存在なのか。ただの金儲けの企業体質ではないのか。このような評価の視点をクリアすることが重要になってきます。

では、どのようにしたら良いのでしょうか。
まず、ブランディングのコンセプトから違って来ます。
従来は「消費者のためになる商品」を訴えれば評価が得られました。したがって、その商品の特性やスペック、ライバルとの違いなどを中心にブランド・コンセプトを組み立てていれば良かったのです。しかし、現在は「社会のためになる商品」を訴えなければ振り向かれることはありません。社会が進化するためにその商品が必要なのか。こうなると、ブランドのコンセプトは、よりフィロソフィカルになってきます。つまり、企業が掲げる社会貢献的な思想が重要になります。環境問題、エネルギー問題、フェアトレード、人々の健康など、社会が抱える様々な問題を、少しでも解決しようとする企業姿勢から生まれた商品であることを訴える必要があるのです。

次に、このコンセプトを企業としてどう表現するかがブランディングの課題です。
Facebookなどの既存のソーシャルメディアに乗ることはもちろんですが、より強いブランドを打ち出すには、ソーシャルメディア・ブランディングの中心地として、企業が独自にフィロソフィーを広める仕掛けを築く必要があります。エコであれば社員が社会活動を行っている様子を、エネルギー問題であれば企業がその解決を行っている現場を、レポートして情報共有する独自コミュニティサイトを立ち上げるのも一つの方法です。
多くの企業は、消費者の知らない所で称賛を浴びる様な沢山の社会的活動を行っているにも関わらず、実際の消費者との接点は商品でしかなかったのが現状でした。ソーシャルメディアという世界を挟んでコミュニケーションが必要になった今日、企業もその特性を存分に活かし、社会性をアピールする場を得ることができます。
ジェネレーション"I"はより思想的なブランディングが求められ、それは既にソーシャルメディア・ブランディングから始まっています。

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