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【リーダーに勝つチャレンジャー戦略 vol.4】
顧客数増加対策の実践

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筆者近影

宮崎 晴人(ハルデザインコンサルティング株式会社 取締役会長)

2009/06/30

売上 = 顧客数 × 顧客単価 × リピート数
前回、売上とは、この方程式の『結果』であって、大切なのは右の3つのパラメータを増加させることである、とお話ししました。そして、売上向上戦略は、売上に至る構成要素を細分化し、3つのパラメータの増加対策を通して、売上の継続的成長を目指すことであります。

今回は、1)顧客数増加の対策、2)顧客単価増加の対策、3)リピート数増加の対策の、3種類の対策の中の、「顧客数増加の対策」について詳しく見て行きたいと思います。

上図のように、売上とは、3種類の対策によって支えられています。
そして、各対策の実践におけるポイントは、その下にあるように、『コミュニケーション』、『プレミアム』、『ロイヤルティ』を活性化させることです。
今回はコミュニケーションについて考えてみましょう。


1)顧客数増加の対策=コミュニケーションの活性化

顧客数を増やすには、顧客として可能性のある人や企業と、まず、出会う必要があります。どれほど自社の商品が素晴らしくても、待っているだけでは顧客に出会うことができません。したがって、ターゲット顧客層とのチャネル(接点)を、いかに数多く整備するか、そして、いかに情報発信を活発化するかが重要です。つまり、コミュニケーションの活性化です。

コミュニケーションと言うと、従来は新聞・雑誌・TVなどのPRや広告が思い浮かびましたが、近年のWeb活用手法の多様化により、必ずしも多額の費用をかけて広告を出稿するだけが、コミュニケーションの方法ではなくなりました。実際に、最近の主要広告5媒体(TV、新聞、雑誌、ラジオ、ネット)の動向では、ネットは伸びているものの、他4媒体は毎年前年割れの状況が続いています。明らかに、コミュニケーションの形が、変わろうとしています。

むしろ、広告よりもPRの方が、有効なコミュニケーション方法です。
近頃は、消費者も知恵が付いて来ていますので、広告を簡単に信用しないムードが存在します。広告は所詮、広告主に都合の良い情報を発信するだけと消費者も割り切り、広告と聞いただけで無視を決め込む層も存在します。一方、PRは、記者による客観的な記事ですので、取材される側にとっては必ずしも自社商品を褒め讃えるような書き方はされないものの、ゆえに消費者から高い信用が得られます。つまり、企業はPR活動を上達していくことにより、理想的かつ客観性のある記事を生み出し、消費者の信頼を勝ち取ることが可能になるのです。

PRに手をつける場合、まずは、業界紙や専門誌から始めます。PRは、業界紙、専門誌→雑誌→全国紙→TVの順で伝播していきます。業界紙や専門誌の記者は、常にネタを探しており、記事にしてもらえる確率も高くなります。雑誌記者や全国紙の記者は、ゼロからネタを探すことは稀で、業界紙や専門誌に掲載された記事を参照して、取材依頼をするケースが多くなります。つまり、多忙な全国紙の記者は、他媒体で掲載された記事をネタにすることで、情報の裏を取る作業が省けるわけです。したがって、TVは、全国紙に掲載された最高信用度の記事を参照して、番組で紹介することになります。

さて、PRの終着駅であるTVで紹介されることは、一長一短があります。TVで紹介されると、売上は通常期の3倍から4倍に急上昇しますが、1ヶ月も経つと以前の通常期の売上に戻ります。つまり、TVは、瞬発的な認知度を上げるには最高のコミュニケーション手法であり、イベントの告知などには効果を発揮しますが、継続的に売上を伸ばしたい場合には刺激が強過ぎる性格があります。急激な需要増は、品切れ→生産ラインの増強→ブームの終焉→大量在庫と過剰な設備、を招き、ブランディングの観点からも、認知はじわりじわりと広げた方が、ロイヤルティの高い顧客基盤を作ることができます。

他にも、コミュニケーションとして利用できるチャネルは、世の中に多く存在します。
Webサイトでの情報提供はもちろんのこと、Webで受付けるトライアルキャンペーンや商品サンプルの配布、関連イベントへの参加、関連セミナーでの講演、などは自社ですぐに作り上げられるチャネルであり、自社以外の顧客リストを利用する手法としては、ブランドが似ている異業種とのタイアップ情報発信、技術協力に基づくブランド・コラボレーション商品などがあります。

さらに、ブログのインフルエンサーを集めたイベントの開催、商品イメージモデルの起用など、影響力のある人物を主軸においたチャネル作りも、近年の口コミ重視の社会では非常に有効なコミュニケーション手法となります。

このように、多様なコミュニケーションチャネル作りが、顧客接点を増やし、結果、顧客獲得に結びつく重要な作業です。従来のような莫大な費用をかけて大きな花火を打ち上げる手法は、多種多様なニーズが混在する、日本のような成熟社会では時代遅れになりつつあります。継続的な売上向上を目指すならば、売上を生み出す手法にも継続性が求められる、と言うことです。

次回は、「顧客単価増加の対策」についてお話ししたいと思います。

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