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【経営課題とブランド戦略 vol.6】
後発企業でも勝てるポジショニング戦略

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筆者近影

宮崎 晴人(ハルデザインコンサルティング株式会社 取締役会長)

2007/11/14

ポジショニング戦略があれば、どのような業界でも、切り込むことができます。
一方、自社のポジションが明確でなければ、ポジショニング戦略を駆使する他社にとって、格好の餌食になることも事実です。

先日、リッツカールトン・ホテルが、次の国内拠点として京都を選んだと、発表しました。以前、レビューで、ハイアットリージェンシー京都に触れましたが、またも外資系ホテル・ブランドの参入となります。しかも、世界最高峰のプレステージ・ホテルです。
リッツカールトン京都は、ポジショニング戦略で言う、『チャレンジャー』として京都マーケットに参入します。競争戦略の権威である、ハーバード・ビジネス・スクール教授のマイケル・E・ポーター氏によれば、ポジショニング戦略には大きく分けて、『リーダー』、『チャレンジャー』、『フォロアー』、『ニッチャー』の4つのポジションが存在すると考えられています。

今回は、ポジショニング戦略により、後発企業でも先発企業に勝つ方法が十分ある、という点について考えたいと思います。


4つのポジションを、いつものようにスペシャルティ・コーヒー業界に例えてお話ししましょう。
リーダー』は、その名の通り、マーケット・リーダーを意味します。スペシャルティ・コーヒー業界では、スターバックスが、このポジションに当たります。『チャレンジャー』は、文字通り『リーダー』に対抗することで自身の価値を示すポジションです。タリーズをはじめとした、上位2~3社がこのポジションです。残りのその他大勢のコーヒーショップは、『フォロアー』です。上位企業がマーケット全体を広げてくれることにより、消極的ですが、似たようなビジネスモデルでも十分収益が上げられるというポジションです。最後の『ニッチャー』は、メインストリームの競争から距離を置き、独自の価値提案を、限られた顧客に対して行うポジションになります。つまり、ニッチなあまりに、メインストリームの競合があえて参入して来ない領域です。

後発企業にとってのポジショニング戦略は、意外にも簡単です。
リーダー』を除く、3つのポジションから選択すれば良いのです。そして、自身に以下のように問いかけると、ポジションが見えて来ます。

1)業界やマーケット・リーダーが提供する価値に疑問があるか?自社は、もっと良い価値が提供できるか?
  →『チャンレジャー』
2)業界が拡大しているので、波にうまく乗りたい。特別、リーダーに対抗する気はない。
  →『フォロアー
3)業界が見落としている顧客層がおり、ここへの価値提供に注力したい。
  →『ニッチャー

先の、リッツカールトンの京都進出は、これまでプレステージな価値を提供するホテルがない地域への参入です。京都の外資系ホテルは、ウェスティン都ホテルとハイアットリージェンシー京都、国内系はホテルグランヴィア京都と、メジャープレーヤーは3つ程度しかありません。そのどれもが、ミドルレンジの顧客層をターゲットにした、ホテルです。ここにアッパーレンジのリッツカールトンが参入するわけですから、ポジショニング戦略上、勝算は十分あると言えます。また、2008年には、アマンリゾートが京都に進出する予定ですので、この地域のプレステージ化は一層進むことでしょう。

私が京都にいるならば、『フォロアー』として、この地域のプレステージ化の波に乗りたいところです。リッツやアマンに宿泊する顧客と対象とした、プレステージな観光ツアーを企画する旅行業も流行るでしょう。夜は、京都の和をモダンに表現した、ジャパニーズ・ラグッジュアリーなレストランの経営も魅力的です。

このように、マーケットでは、プレーヤーそれぞれに役割があります。
自身のポジションを見極め、最短でチャンスを掴む方法が存在するのであれば、利用する価値は大いにあると言えます。

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