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【ブランドの原点を探る vol.1】
完全復活したアップル社のオリジナリティ

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筆者近影

宮崎 晴人(ハルデザインコンサルティング株式会社 取締役会長)

2007/06/29

「多くの場合、人はモノを見せないと、自分がそれを欲しいかどうかすら分からない」
アップル社の創業者、スティーブ・ジョブズ氏の言葉です。
だからアップル社は、今も、未来のモノを形にしています。

今回のシリーズは、「ブランドの原点を探る」です。
強いブランド力を武器に、確実に発展を遂げる企業や商品。これらのパワーの源はどこにあるのか?また、同じような強いブランドを築くには、何を押さえる必要があるのか?
ブランドの組み立ては、「オリジナリティ」→「アクション・プラン」→「アウトプット」の順番です。
第一回目は、「オリジナリティ(社会的な存在意味)」についてお話しします。

先のスティーブ・ジョブズ氏。未来を見る洞察力は、天才的です。多くの方が知っていることだと思います。
あまりに強いカリスマ性に、一時自ら創業したアップル社を辞めることになった話は有名です。しかし、スティーブ・ジョブズ氏は戻ってきます。12年後、アップル社が危機的な赤字に陥り、再建のために彼の力を必要としたからです。会社は、彼を呼び戻すことで、もう一度個性を取り戻そうとしました。その決断は、的中しました。スティーブ・ジョブズ氏は、iMacやiPod(そして今度はiPhone)の大成功という奇跡を起こし、アップル社を完全復活に導きます。会社に見事なまでのオリジナリティを与え、強いブランドが実現した瞬間です。

企業にとって、「オリジナリティ」とは何か?
それは、「社会的な存在意味」です。自分たちは社会をどう変えるのか。何のために始めたサービスなのか。つまり、企業自身(商品自身)について一言で述べる、存在理由がオリジナリティです。重たい話のように聞こえるかも知れませんが、実は非常にシンプルなのです。
例えば、アップル社のオリジナリティは、復帰したスティーブ・ジョブズ氏の「信念」に間違いありません。つまり、「未来のモノを形にして、人に見せる」という信念が、アップル社の存在意味として掲げられ、iPodやiPhoneといったカタチになっただけなのです。そのカタチを見て、私たちはブランドを感じる。なぜなら、商品の向こうに、スティーブ・ジョブズ氏が想う世界観を感じるからです。驚くほどシンプルな構図ではありませんか。

しかし、人間は、自分のことに関しては全く客観的になれないものです。自分の会社や自社商品が対象だと、そこまでシンプルではない。
仕事熱心で立派な人ほど、他人に尽くし、自分は後回しにするものです。これは全く正しいことです。「自分たちの存在意味は・・・」などと考えているのなら、1件でも多くの顧客を獲得し、喜んでもらいたい。私も同感です。
問題は、チームとして、または企業としてお客様に接するのであれば、自分だけの努力では乗り越えられない点です。ここで初めて「ブランド」という考え方が現れます。お客様との接点をブランドに託す。そうすることで、多くの顧客と価値観を共有できます。その第一歩として、ブランドの「立ち位置」が必要です。これが今回お話しをしているオリジナリティなのです。

スティーブ・ジョブズ氏は、常に時代が何を彼に要求しているのかを察知しています。自分の社会的存在意味は何か?そうでなければ、シリコンバレーで2度も奇跡を起し、これを単なるラッキーと呼ぶことができるでしょうか?
スティーブ・ジョブズ氏を心から尊敬する人が大勢いると同時に、あまり得意ではない人もいます。しかし、それで良いのです。大事なことはオリジナリティがないと、嫌いな人もいなければ、好きな人もいないということです。つまり、誰もいない。誰からの関心も引くことができない。空気のような「無」の存在です。もし、アップル社に明確なオリジナリティがなければ、今日、このような躍進を私たちが目にすることはなかったでしょう。
まさに、オリジナリティとは、自社が自社であり続ける意味と、他社と全く違うとこと証明する根拠です。スティーブ・ジョブズ氏の2度の奇跡は、その大切さを教えてくれています。

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