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見ず知らずの人をご飯に招く?新感覚な共同消費の世界Cookening

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筆者近影

宮崎 晴人(ハルデザインコンサルティング株式会社 取締役会長)

2014/02/18

コラボレーティブ経済のビジネスモデルは、非常にユニークです。
そもそも前代未聞の新しい世界が舞台なので、従来の常識では考えもつかない、驚きのあまり目を疑う、そのようなベンチャーに出会います。
なぜ、その発想に至ったのか。誰が実現可能と考えたのか。あまりの斬新さに、時に、その意味を理解するための想像力を大いに試される企業もあります。
Cookeningも、その一つ。2012年に、美食の街パリでスタートしたベンチャー企業ですが、ここの事業は、SNSを使って見ず知らず人を自分の食卓に招くサービスを提供しています。一体なぜ、そのようなことをしなくてはいけないのか。理由は、一緒にご飯を食べた方が、お互い食材費を節約できるばかりでなく、楽しいからだそうです。
どうやら、コラボレーティブ経済の住人達は、あらゆるモノを共有するライフスタイルを探求しているようです。

発想そのものは、Airbnbから来ています。
見ず知らずの人に、自身の家をホテル代わりに貸し出すAirbnb。この発想が人々に受け入れられるならば、食卓を貸し出す(食事もサービスする人も付いてますが)のもありではないか。Airbnbが宿泊施設のコラボレーション経済を成り立たせているなら、Cookeningはレストランのコラボレーション経済をつくろうとしています。両者とも、ちょっとしたホームステイ感覚です。

Cookeningのターゲットは、パリを訪れる旅行者たち。
食卓の提供側は、今日のご飯はどんな料理を用意できるか、写真を交えてプロファイルページにアップします。それを見た旅行者は、料理のシェア価格(つまり代金)と、内容や場所を確認し、好みの家に予約を入れるシステムです。この「ノリ」さえ受け入れられれば、仕組みはいたってシンプルです。

Cookeningを使う事で、ユーザに提供できるメリットは、3つあります。

まず、フランス(特にパリの)の家庭料理を味わえる事です。確かに、パリで伝統的なフレンチを食べるには、それなりのお店に行かなくては味わえません。気軽な料理と言えば、クレープやキッシュなど、料理ジャンルが限られてしまいます。一般の旅行者が、本場の家庭料理、しかも美食の街パリで安価に出会うには、Cookeningが最も近道と言えるでしょう。

次に、地元の人とご飯が食べられる事。これも普通の旅行者では体験ができない特典です。旅行者は、旅行者として街を訪れ、旅行者として去って行かなければならない。しかし、Cookeningを使えば、まるでその街に住んでいるかのように、地元の人々と触れ合うことができます。

そして3つ目は、お互いがお金を出し合うので、今日の料理代を節約できる事。しかし、先の2つの特典を考えれば、純粋に料理代を節約するためにCookeningを使う人はいないでしょう。最大の魅力は、従来では出会うはずがなかった、一般旅行者と地元の人々のつながり。Cookeningというオンラインメディアを通して、国を越えた人間同士の交流が生まれるのです。

コラボレーション経済は、人々の価値観を変え、何にお金を出すべきなのか、再定義しようとしています。
これをパラダイムシフトと呼ばずして、何と呼ぶべきでしょうか。

Cookening
https://www.cookening.com/

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