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クラウドファンディングの全世界プラットフォーム、Indiegogo

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筆者近影

宮崎 晴人(ハルデザインコンサルティング株式会社 取締役会長)

2013/12/09

Indiegogoは、Kickstarterと同様に、米国の2強クラウドファンディングと呼ばれる一つです。
共に「ドネーションベース・クラウドファンディング」が事業の主体です。しかし、両者の事業戦略は真逆と言って良いほど違います。Kickstarterは、厳しいルールのもとで運用されていることで有名です。クリエイティブワークを支援するプロジェクト以外は拒否されます。したがって、個人的な趣味や旅行の実現、チャリティープロジェクト、人生でやってみたかった事への資金調達は、Kickstarterではできないのです。さらにポストができる地域も、米国、カナダ、英国の3カ国に限定されています。
一方、Indiegogoは、ある意味何でもOKです。個人的な願いの実現から、アフリカで井戸を掘るプロジェクト、チャリティーファンドの募集まで、プロジェクトの内容に制限がありません。対象地域も全世界から参加可能であり、今後のIndiegogoの戦略も、米国だけのオペレーションに留まらず、現在急速に伸びているヨーロッパや他の地域をターゲットにしています。
今回は、Kickstarterとは対照的な、Indiegogoについて話しましょう。

Indiegogoは、2008年にサンフランシスコで誕生したクラウドファンディングサイトです。
Kickstarterが東海岸のNY、Indiegogoが西海岸のSFということで、この時点で視点に大きな差がありそうですが、実際に両者の事業はその土地柄を表したように特徴が異なります。

東海岸のKickstarterは、クリエイティブワーク限定のクラウドファンディングサイト。
そのため、フィルムメーカーや出版、ファッションなど、芸能業界との関係に重点を置かれています。既存の大手企業と上手に連携を組む辺りは、いかにも東海岸らしい真面目で手堅い事業計画です。Kickstarterのクラウドファンディングによって、社会の何が変革したかと言えば、既存のPR会社が必要なくなったことくらいでしょう。確実に寄付目標を達成する大手企業は、総額の5%を手数料としてもらうKickstarterにとっては、素晴らしいクライアントと言えるでしょう。

一方、Indiegogoは、全ジャンル、そして全世界を対象にクラウドファンディングを行うサイトです。
ユーザニーズに制限をかけないという点は、いかにも西海岸らしいオンライン・オリエンテッドな精神です。その姿勢もあってか、米国内では、Kickstarterが提示する条件に合わないプロジェクトを吸収し、さらに海外を中心に急速にユーザを増やしています。Indiegogoの共同創業者兼CEOのSlava Rubin氏は、早くも同社の未来はグローバル戦略にかかっていると語っています。

そもそもIndiegogoの設立主旨は、共同創業者の3名がIndiegogoを設立する前に、別の事業で資金調達を行ったところ、彼らが望む目標に全然届かない結果となり、非常に落胆した経験から来ています。
なぜ、パッションがあるのにスタートできないのか?こんな思いをしている人はきっと大勢いるだろう。結局、従来の資金調達方法では、多くの人が夢に光が当たらないことになる。

それであれば、自分たちで独自の資金調達方法を考えよう、と思い始まったのがIndiegogoです。
したがって、その原動力は、伝統的なやり方への反抗であり、資本主義で守られている既存体制への挑戦です。Kickstarterと戦略が真逆なことも、これを考えれば納得が行きます。手数料もKickstarterより1%低い4%と設定しているところも、その競争心が伺えます。

Indiegogoで何が変わるか?
それは、資本主義の形が変わります。今までパッションがあっても、既存社会で相手にされなかった人が、資金調達を行うことが可能になります。もはや、ファンドレイジングは、MBAや大企業のものではなくなります。学歴や企業の看板に左右されることなく、社会に価値を提供する人に資金が回る仕組みができた時、世の中が大きく変わることは想像できることでしょう。

Indiegogo
http://www.indiegogo.com/

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