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ロンドンのウォーターフロントに金融テクノロジー系ベンチャーが集結 "Level39"

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筆者近影

宮崎 晴人(ハルデザインコンサルティング株式会社 取締役会長)

2013/09/05

世界的に専門系のインキュベーション施設が増加しています。
これまでインキュベーション施設と言えば、そこに入居しているベンチャー企業の業種は様々でしたが、近年注目されている施設は、専門分野に特化したインキュベーション施設です。例えば、テクノロジー系企業の支援に特化する事によって、施設基盤のハイテク化だけでなく、入居するベンチャー企業同士の技術提携の促進や、テクノロジー系ファンドの整備、また、すでにIT業界で成功した事業家をメンターに迎えるなど、従来の施設と比べて、より戦略的にベンチャー企業をプロデュースして行くことが可能になります。

イギリスの首都ロンドン東部にあるカナリー・ワーフ(Canary Wharf)地区。
古くからの金融センターである「シティー」に対抗する、この大規模ウォーターフロント再開発地域に、今年3月、ロンドン市長立ち会いのもと、金融テクノロジー系(Fin-Tech)のインキュベーション施設がオープンしました。その名も「Level39」。周辺で一番高い建物、ワン・カナダ・スクウェア(235メートル)の39階を全て使った施設であることが、名前の由来です。
「Level39」は、金融テクノロジー系ではヨーロッパ最大のインキュベーション施設です。インテリアデザインは、GoogleやFacebook本社を手がけたGensler社が担当。ロンドン市街を360度眺めながら、モダンかつ壮麗な空間でベンチャー企業を育てるという、何ともロンドンらしいインキュベーション施設です。シリコンバレーに対抗する存在になるかどうかはともかく、ロンドンが最も得意とする金融テクノロジーに焦点を絞ってインキュベーションを行うという発想は、今後の展開が楽しみな挑戦です。

一方、米国ボストンにも、専門分野に特化したインキュベーション施設が誕生し、注目されています。
施設の名前は「LearnLaunchX」。今年の6月にオープンしました。インキュベーションの対象は教育テクノロジー系(Ed-Tech)のベンチャー企業です。
ボストンと言えば、古くから教育の街として知られており、ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学は有名です。そういった街柄を活かすという意味でも、教育テクノロジーに焦点を当てたベンチャー企業の育成は、世界から注目されています。特に、オバマ政権の教育改革を追い風に、旧型の大学システムから、よりテクノロジーを活かしたオープン型の教育システムへと移行する中、教育分野に強いテクノロジー企業が必要とされています。
例えば、この施設に入っているベンチャー企業、Cognii社は、生徒の記述式答案を自然言語処理技術を使って自動的に採点するシステムを開発しています。これにより、教師が1枚1枚手作業で採点するために使っていた時間を、大幅に節約できることになります。また、EduCanon社は、教師がオンライン授業を行うための教材やビデオを、簡単に作って発信できるプラットフォームを提供しています。

このように、近頃のインキュベーション施設は、ビジネス分野の焦点を絞って、かつ、その土地柄を活かした運営が特徴です。この流行が日本に来た時には、どのようなテーマのインキュベーション施設が、街柄を活かすのか。世界に向けての「特徴」が求められています。

Level39
http://level39.co/level39/introduction/

LearnLaunchX
http://learnlaunchx.com/

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